レインボーブリッジを徒歩で渡り、撮る。

レインボーブリッジ,東京湾,Rainbow Bridge,Tokyo Bay,P9020227
レインボーブリッジノースルートから芝浦方面の眺め

2019年9月2日18:43東京都レインボーブリッジ遊歩道ノースルート品川第三台場史跡寄りにて撮影。

※背景の「星空」は、「Luminar Neo」で合成しております。ご了承ください。

虹のかけ橋「レインボーブリッジ」。

豊洲から眺めたレインボーブリッジ
豊洲から眺めたレインボーブリッジ

「レインボーブリッジ」は、東京湾の港区芝浦から港区台場までを結んだ全長約800mのつり橋です。

遊歩道は、芝浦側出入口から台場側出入口まで約1.5kmあります。瀬戸大橋と同じく、二階建て構造となっていて、1階は「ゆりかもめ」、2階は一般道路と歩道となっています。ちなみに、正式名称は「東京港連絡橋」とのこと。これは私も知りませんでした。即答できる人は、まずいないんじゃないでしょうか。クイズ選手権レベルですね。名称は一般公募で決めたそうです。「虹の橋」とか「虹の掛け橋」という意味合いでしょうか。

工事は、昭和62年(1987年)に着工され、6年をかけて、平成5年(1993年)に開通しています。主塔の高さは126m、橋げたの高さは52mもありますが、この高さは豪華客船を下に通過させるために割り出された高さだそうです。基準にしたのはイギリスの「クイーン・エリザベス2」だそうですが、まだ一度もくぐった事はないそうです。

ただし、その後はこの高さを上回る60m級の客船も次々と登場しているので、そういった船は「東京国際クルーズターミナル」の方へ停泊しているとのことです。

JR田町駅から、歩きで15分の近さ。

タワマンが増えた、芝浦4丁目。
タワマンが増えた、芝浦4丁目。

さて、撮影は9月初頭に行いました。秋の予感が漂い始めていました。

JR山手線の田町駅で降り、芝浦口(東口)へ出て、歩きで向かいます。この芝浦口の街は90年代以降、すさまじく変化しました。再開発でマンションが次々と建てられ、人口が増大し、店や人の往来もはるかに増えました。ただこのあたりは、隣の高輪ゲートウェイ駅、品川駅とあわせて、まだまだ再開発の計画が進行・予定されているそうです。

入り口は「芝浦アンカレイジ」から。

お台場側からのアンカレイジ
こちらは、お台場側からのアンカレイジ。

レインボーブリッジの歩道「レインボープロムナード」の入り口を目指します。駅からは1.5kmほどの距離にある「芝浦アンカレイジ」というビルの中に、入り口がありました。「アンカレイジ」というのは、「吊り橋のケーブルの端に繋げられた“重り”のこと」です。 レインボーブリッジの場合、巨大なコンクリートで建造されていて、遊歩道への入り口を設けたビルにもなっています。

通行可能時間は、4月から10月の期間は、9時から21時となっていました。入り口の「芝浦口」は、エレベーターで歩道の高さまで一気に昇ります。到着すると、ガラス張りのエントランスになっていました。ここから北側遊歩道(ノースルート)にするか、南側遊歩道(サウスルート)にするかを決めなくてはなりません。途中のルート変更は、かなりお台場側にある渡し歩道までできません。またお手洗いや、自販機等もゴールの台場口まで、無いので注意が必要です。

強風時は入場が中止となる日もあります。また、通常時でも不意な突風があるかもしれません。風速10m位の瞬発的な強い風は珍しくありません。帽子や眼鏡、そしてカメラを飛ばされない様、ストラップ等で固定しておく準備もしておきましょう。

なお、自転車で通行することはできません。その場合はアンカレイジ近くの駐輪場に停めておくか(ただし、折り返して取りに戻る必要がありますね)、貸し出しの専用台車に後輪を乗せて手押しで通行しなければなりません。原付は完全に禁止されています。

「ノースルート」を歩く。

レインボーブリッジのルートの舗道。
レインボーブリッジのルートの舗道。

今回、私は北側遊歩道(ノースルート)を歩いてみることにしました。歩き始めてすぐ、東京タワーをはじめとした、芝公園、虎ノ門あたりのビル群が一望できました。スカイツリーができても、周辺のビルが同じような高さに迫ろうとも、「深紅のタワーは、まだまだ東京を率いる象徴だなあ。」と感じました。

バリアングルモニタなら、高い塀からも撮れる。

バリアングルモニタで高い位置から撮る
バリアングルモニタなら高い目線位置から撮れる

遊歩道の海側は、安全に配慮して、かなり高目の位置まで金網の防護柵、あるいは二重化された手すりが、隙間なく設けられています。当然の設備だとは思うのですが、撮影者としては、これがなかなかクセモノ的な存在でした。ただ、こういった場合もバリアングルモニタが大活躍。腕を伸ばして、柵を越え、モニタを下に傾ければ難なく撮れるのです。

橋の側面や「点検用ゴンドラ」を間近に。

先に歩くと、晴海や豊洲のタワーマンション群が見えてきました。スカイツリーは、その更に向うに挟まれるように建っていました。意外だったのは、この最初の段階で、橋の側面部をアップで見られたことでした。徒歩ルートでも、厳密にはゆるいS字を描くようなカーブになっていたので、場所によっては正面だけでなく、こうした側面を観察できるのです。側面はW字型に交差した補剛桁(ほごうけた)が採用されています。露骨になった鉄骨やボルトの接続構造をじっくり撮ることができました。

点検用ゴンドラと思われる一部。
点検用ゴンドラと思われる一部。

さらに歩いていくと、途中で「点検用ゴンドラ」に出会えました。これはブリッジの主脚の前後に設置されています。このゴンドラは、実に巨大なサイズで高さは優に10mを越えているはずです。形としては凹型になっており、橋の底面をふき取るように自走して桁を点検するそうです。ただ、この時にはあまりに巨大で、私はこれが何だか全くわかりませんでした。

こういう巨大メカは部分的に撮ってもすごくサマになってくれます。ふだんはめったに見かけないので、なんだかわからない存在なのですが、その反面「人間の英知の結集」を巨大にビジュアル化しているので、圧倒されてしまうのかもしれません。

「レインボープロムナード」の4分の3ほど歩いたところで振り向き、芝浦口側を眺めて撮ったのが、今回のカットです。こうしてみると、橋の湾曲具合がよくわかります。今回は時間の関係で「台場口」からそのまま出て、ゆりかもめを使ってそのまま帰宅しましたが、後日あらためて、逆のルートや、昼間の撮影もぜひ行いたいと考えています。