不夜城の灯、川崎浮島工業地帯を撮る。

川崎浮島工業地帯,Ukishima,Kawasaki,Kanagawa,OM1A0688
川崎浮島工業地帯

2023年1月7日20:54神奈川県川崎市川崎区浮島町3にて撮影。

電車の最寄りは「小島新田」駅。

小島新田駅前の歩道橋
小島新田駅前の歩道橋

この日は、日中は三崎口周辺を撮影し、その帰りに「小島新田(こじましんでん)」駅に19時半に到着しました。この駅は、京浜急行電鉄大師線の駅です。本命は浮島(うきしま)工業地帯。「工場萌え」した夜景を撮るためにやってきたのです。

小島新田駅からは2km以上離れていますが、電車ではここが最寄り駅です。「早足で歩いてゆけば、なんとか終電で帰れるはずだ。」と、自分を奮い立たせ、とにかく歩き始めました。本当は若干の不安があったのですが、もう降りたからには、行くしかありません!

実は、浮島工業地帯へ行くのはこの日で2回目でした。前の月の12月に、夕方から天空橋駅から歩いて多摩川スカイブリッジ経由し、撮ったのですが、夜半から雨が降り始め、切り上げざるを得なかったのです。よって、この日は「早めに到着して、時間をたっぷり使ってリベンジ…。」のはずだったのですが、この日も前回以上に到着が遅くなってしまいました。

「浮島通り」→「ヨドバシアッセンブリーセンター」へ。

首都高速神奈川6号川崎線
首都高速神奈川6号川崎線

600mほど東へ歩いて、「浮島通り」に出ました。上側には「首都高速神奈川6号川崎線」が通っています。この時間帯でも、トラックやトレーラーはひっきりなしに、びゅんびゅんと往来しています。「京浜工業団地」と書かれた看板を横目に、まずは「殿町料金所」を目指しました。まだこのあたりでは、「萌える灯」の工場は見当たりません。そのかわり、上空に大きくそびえた首都高を撮ります。

さらに進んで「殿町料金所」周辺に来ると、左手に「新ヨドバシカメラ アッセンブリーセンター川崎」が見えてきました。デカい。アマゾンや楽天でもそうですが、最近のこの手の配送センター的な建物は本当に巨大です。ここは、関東より北のヨドバシカメラで取り扱う商品の保管と店舗配送機能を担当していて、ネット通販関連物の梱包・出荷の拠点となっているとのこと。通り過ぎる時に、ちらりとこの建物の中が見えたのですが、ヨドバシの店舗と同様ピカピカで、清潔そうで驚きました。現代では“薄汚れた倉庫”というものは、時代遅れになっているのかもしれません。

「1回目の失敗」を「ロケハン」にして、有効活用する。

そのまま歩いて、さらに500m先の「多摩運河」にかかる「浮島橋」を渡ります。このあたりは、あまり撮りませんでした。2回目ということで、優先すべきなのは、さらに1km先のENEOSの石油製品化学工場あたりまで行く必要があることをすでに知っているからです。2回目の撮影では、歩き始めてすぐ、前回の撮影が絶好の「ロケハン」(“ロケーション・ハンティング:Location Hunting”の略。事前のロケ先の下調べのこと)となって、飛躍的に効率良く撮れていることに気付きました。

例えば、「浮島通り」のような大通りの場合、「左右どちら側の歩道を歩くか?」ということは、とても重要です。前回時、本来はグーグルマップやストリートビューなどで、事前に見当をつけておくべきだったのですが、「道が単純にまっすぐで、迷わなさそうだし、別にいいか〜。」と、つい、かまけて調べなかったのです。

確かに道は「単純にまっすぐ」でした。ところが「反対側へ横断するには、至難極まりない道」であることを想定していなかったのです。前回時は、全くの“勘”で「左側」を選んで進みました。もちろんそれなりに撮るものもあったのですが、「あ!向う(右側)の工場が良さそうだ!けれど、横断歩道がとてつもなく遠い…。」ということが、たびたびあり、やむなく大半をスルーしてしまったのです。

もし、これが一度きりの撮影だったら、「右側」の方を選ぶべきでした。ただ、前回はなりゆきとはいえ、左側をメインで撮っておいたおかげで、この2回目はほとんど迷うことなく、右側のみに集中できたとも言えます。ただ、こうしてリベンジして撮れたケースは、私の場合、ほとんどありません。特に遠方の地方ロケでしたら、ほぼ絶望的です。

「撮影は“一期一会”である。」という言葉をあらためて肝に銘じ、今後は、かまけずに下調べの習慣をこころがけておこうと思います。

終盤の残り1.5kmが「工場萌え」の銀座通り。

神奈川臨海鉄道浮島線の線路
神奈川臨海鉄道浮島線の線路

そして終盤の残り1.5kmに入りました。このあたりが「工場萌え」の銀座です。「塔」や「煙突」、「球体のタンク」などが、灯に照らされています。ここで驚いたのが、工場の敷地へ出入りする列車と線路でした。「あれ?最寄りの電車って、ここまであったっけ?」と勘違いしそうになりましたが、実は純粋な貨物列車で、主に沿線の石油を運んだりしているそうです。

「川崎貨物駅」から「浮島町駅」までを結んだ「神奈川臨海鉄道」なのでした。線名は、「神奈川臨海鉄道浮島線(うきしません)」だそうです。

浮島工業地帯夜景、もう煙突なんだかロケットなんだか。
もう煙突なんだかロケットなんだか。

この線路を少し通りすぎたあたりで撮ったのが、今回のカットです。時間は21時前でしたが、終日稼働しているのでしょう。もくもくと煙があがっていました。各所を照らしているライトは、すべてLEDと思われます。このタイプの工場だと、アングルを90°または180°変えて撮っても、ほぼ同数かそれ以上の灯が写りますから、ライトの総数はかなりの数が設置されていると思われます。

「浮島バスターミナル」からバスで帰宅の路へ。

このあと「浮島ジャンクション」も撮る予定だった(徹夜の覚悟をしていました)のですが、なんと「根元まで全く近寄れない」「封鎖されて入れないらしい」ということが現地で急遽判明したので、すぐ帰宅することにしました。

幸いにも近くで「浮島バスターミナル」を見つけることができました。やってきたバスの運転手さんに、「川崎駅までの最終便は?」と訪ねたら、「もう終わりましたよ。」とのことで、一瞬慌ててしまったのですが、幸いにも「江川一丁目」で降りて、「大師橋駅」へまわれば、「京急川崎駅」まで行けると聞き、なんとかその方法で、その日のうちに帰宅することができました。

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Posted by katzhal